この文書は、W3C会員およびその他の利害関係者により検討され、ディレクターによってW3C勧告として公布されているものである。この文書は安定的な文書であって、参照資料として用いたり、他の文書からの規範的参照として引用に用いられてもかまわない。勧告作成におけるW3Cの役割は、仕様書に注意をひき、その広範な配備を推進することである。このことはウェブの機能性と相互運用性とを拡張する。
この文書の著作者はDOMワーキンググループのメンバーであり、章ごとに編集者が異なる場合がある。
この文書に関するコメントは、公開メーリングリスト www-dom@w3.org に送られたい。
現行のW3C勧告およびその他の技術文書は http://www.w3.org/TR で見ることができる。
この文書(原文)の既知のエラーの一覧は http://www.w3.org/DOM/updates/REC-DOM-Level-1-19981001-errata.html で見られる。
この仕様書は英語版が唯一の規範的バージョンである。しかしながら、他の言語の翻訳を探すのであれば、http://www.w3.org/DOM/updates/REC-DOM-Level-1-translations.html を見てみること。
この文書は、文書オブジェクトモデル第1水準(DOM1)を定義するものである。これはプラットフォーム中立かつ言語中立のインターフェイスであり、プログラムやスクリプトが、文書の内容や構造、スタイルに動的にアクセスしたり更新することを可能にするものである。DOMは、HTML文書やXML文書を表現するためのオブジェクトの標準的なセットや、これらのオブジェクトの組み合わせ方の標準的モデル、それらにアクセスして操作するための標準的なインターフェイスを提供する。ベンダーは、専用のデータ構造やAPIへのインターフェイスとしてDOMをサポートすることができ、また内容制作者は、製品特有のAPIではなく標準的なDOMインターフェイスを書き、もってウェブ上での相互運用性を高めることができる。
DOM仕様書の目標は、XMLおよびHTMLのためのプログラム的インターフェイスを定義することである。DOM1仕様書は2つの部分に分けられる。コア部分とHTML部分とである。コアDOM1部分は、任意の構造化された文書を表現できる基本インターフェイスの低水準セットを提供し、またXML文書を表現するための拡張インターフェイスを定義する。これらの拡張XMLインターフェイスは、HTML文書へのアクセスのみを提供するDOM実装により実装される必要はない。コア部分にある基本インターフェイスは、すべてが実装されなければならない。拡張XMLインターフェイスを実装する準拠DOM実装は、基本コアインターフェイスも実装することを要求されるが、HTMLインターフェイスを実装することは要求されない。HTML部分は、コア部分で定義された基本インターフェイスとともに使うことができる追加的な高水準インターフェイスを提供して、HTML文書のより便利なビューを提供する。HTML DOMの準拠実装は、HTMLインターフェイスだけでなく、基本コアインターフェイスの全部を実装する。